著者のコラム一覧
青島周一勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

大規模イベントの開催は本当にコロナ感染者数を増やすのか

公開日: 更新日:

 新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために、式典や祭りなどの中止や規模の縮小といった対策がなされてきました。しかし、こうしたイベントの開催がもたらす感染リスクについて、質の高い研究データは限られていました。そんな中、大規模イベントの開催と新型コロナウイルスの感染リスクを検討した研究論文が、呼吸器ウイルスの専門誌に2022年7月27日付で掲載されました。

 日本で行われたこの研究では、大規模イベントとして成人式に注目しています。具体的には、成人の日(1月の第2月曜日)前後1週間における新成人(20歳)の新型コロナウイルス感染者と、新成人よりも1歳年下(19歳)、もしくは1歳年上(21歳)の新型コロナウイルス感染者を比較することで、成人式に関連した感染リスクの影響を見積もっています。

 解析の結果、新型コロナウイルスの感染者数は、多くの自治体が成人式の開催を控えた2021年では、成人の日の前の週が3万5264人、後の週が2万6474人と、成人の日の前後で減少していました。しかし、2022年では成人の日の前の週が4万5886人だったのに対して、後の週では15万7323人と大きく増加していました。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁“”化けの皮”が剝がれたともっぱらも「業界での評価は下がっていない」とされる理由

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    僕の理想の指導者は岡田彰布さん…「野村監督になんと言われようと絶対に一軍に上げたる!」

  4. 4

    永野芽郁は大河とラジオは先手を打つように辞退したが…今のところ「謹慎」の発表がない理由

  5. 5

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  1. 6

    大阪万博「午後11時閉場」検討のトンデモ策に現場職員から悲鳴…終電なくなり長時間労働の恐れも

  2. 7

    威圧的指導に選手反発、脱走者まで…新体操強化本部長パワハラ指導の根源はロシア依存

  3. 8

    ガーシー氏“暴露”…元アイドルらが王族らに買われる闇オーディション「サウジ案件」を業界人語る

  4. 9

    綱とり大の里の変貌ぶりに周囲もビックリ!歴代最速、所要13場所での横綱昇進が見えてきた

  5. 10

    内野聖陽が見せる父親の背中…15年ぶり主演ドラマ「PJ」は《パワハラ》《愛情》《ホームドラマ》の「ちゃんぽん」だ