鎖国中の江戸時代にインフルエンザは流行していたのか?
【Q】 鎖国が行われていた江戸時代はインフルエンザの流行ってあったのでしょうか? いまみたいに海外はもちろん、国内でも人の行き来が少ないので流行しなかったような気がするのですが……。
【A】 インフルエンザの語源は「星の影響」を意味するラテン語です。冬から春先に流行することから当時の占星術師がそう呼んだからです。
インフルエンザと思われる病が日本に登場するのは意外に古く、三代実録(863年)には「咳逆(しわぶきやみ)」という名前で登場していたそうです。ほかにも源氏物語の夕顔、大鏡などにも出てきます。江戸時代には20回以上の流行が記録されており、「お駒風」「谷風」「琉球風」「お七風」など、流行ごとに当時の人気力士や浄瑠璃のヒロインなどの名前がつけられていたそうです。
インフルエンザではたくさんの人が亡くなっていますが、江戸時代の有名人でいえば、6代将軍・徳川家宣でしょう。徳川家光の三男で初代甲府徳川家の徳川綱重の長男ですが、母親の身分が低かったため、家臣の子供として育てられるなどした苦労人です。