著者のコラム一覧
堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

「不安」があなたを強くする!幸せに生きる武器になる!

公開日: 更新日:

 あるいは、コロナに対して不安があるからこそ、私たちは「備えあれば憂いなし」ではないですが、自分で可能な限り対策を講じたり、感染予防に努めようとします。正しく怖がるからこそ、正しい知識や情報を取り入れようと考えるわけです。このように、不安は人間にとって欠かせない本能であり、危機を察知するレーダーのような役割を持っているのです。

 ハーバード・ビジネス・スクールのブルックスの研究(2013年)では、「脳はリラックス状態以上に興奮状態にあるほうが、ポジティブな状態だ」と主張しています。ブルックスは、不安な状態からリラックスした状態に落ち着かせるよりも、不安な状態から興奮状態に移行したほうがパフォーマンスが上がることを実証しています。

 もちろん、コロナそのものへの不安を興奮と置き換えるのは難しいですが、生活や仕事の中で抱える不安においては、ブルックスの研究は役に立つはずです。

 また、リスボン大学の著名な神経学者・ダマシオは「感情を抑制することが、より良い決断につながるというのは間違いだ」と話しています。不安な状態にあるからこそ、状況をより客観視できるわけで、“不安は知性の証拠”でもあるのです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元グラドルだけじゃない!国民民主党・玉木雄一郎代表の政治生命を握る「もう一人の女」

  2. 2

    深田恭子「浮気破局」の深層…自らマリー・アントワネット生まれ変わり説も唱える“お姫様”気質

  3. 3

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”

  4. 4

    粗製乱造のドラマ界は要リストラ!「坂の上の雲」「カムカムエヴリバディ」再放送を見て痛感

  5. 5

    東原亜希は「離婚しません」と堂々発言…佐々木希、仲間由紀恵ら“サレ妻”が不倫夫を捨てなかったワケ

  1. 6

    綾瀬はるか"深田恭子の悲劇"の二の舞か? 高畑充希&岡田将生の電撃婚で"ジェシーとの恋"は…

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    “令和の米騒動”は収束も…専門家が断言「コメを安く買える時代」が終わったワケ

  4. 9

    長澤まさみ&綾瀬はるか"共演NG説"を根底から覆す三谷幸喜監督の証言 2人をつないだ「ハンバーガー」

  5. 10

    東原亜希は"再構築"アピールも…井上康生の冴えぬ顔に心配される「夫婦関係」