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下山祐人あけぼの診療所院長

2004年、東京医大医学部卒業。17年に在宅医療をメインとするクリニック「あけぼの診療所」開業。新宿を拠点に16キロ圏内を中心に訪問診療を行う。

90歳の男性患者「旅行にも温泉にも行きたい」自分のしたい楽しいことをしよう

公開日: 更新日:

「付き合っていくしかないかなという感じです」(息子)

 気丈に振る舞う息子さんですが、それでも初めての在宅医療への不安は隠しきれないご様子。

「私たちが入ったからといって大学病院との縁が切れるわけではないです。みんなでチームになっていきます」(私)

「はい」(息子)

 私たちになんでも相談できることを理解してくれてからは、息子さんから具体的な要望がいくつも飛び出してきました。

「はい、もう薬がすごく多いんです。今からも12個も飲むんで減らしてもらいたいです」(息子)

「またお薬見させていただいて、減らせるかもしれないですね」(私)

「今までも抗がん剤の治療は行っていて、6年前の抗がん剤治療が最後でした。めまいとか結構ひどくて中断してもらいました。腎臓も危ないですよって言われていて」(息子)

「そのことについてはどうしたいですか?」(私)

「消化器の先生に見てもらったら、腎臓内科に紹介してもらったほうがいいじゃないですかって言われたんです。最終的に透析になるよって。腎臓をどうにかしたいです。病気も心配だけど透析も心配だし」(息子)

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