1人暮らしの高齢男性は「口の中の健康」を悪化させやすい…手遅れになるケースも

公開日: 更新日:

 また、1人暮らしの高齢男性は外にコミュニティーがなく、定年退職後は自宅にこもりがちになる場合が多い。逆に外で仕事を続けていたり、友人や知人と交流があって外出する機会が多い人は、手遅れになるまで口腔内トラブルを放置するケースは少ないという。家族と同じように周りの人たちからの「客観的な評価」によって自覚できるうえ、「周囲の目」も意識するからだ。

「以前、前歯が2本抜けてしまっていた80歳の男性が、前歯をきれいに治してほしいと来院されました。それまで通っていた歯科医院では積極的な治療はせず現状維持を勧められていたものの、やはり治療したいとのことでした。その男性は1人暮らしでしたが、友人たちと定期的にマージャンを楽しんでいて、その際に食事がしにくかったり、見た目が気になっていたといいます。そこで、残っている両脇の歯を支えにして一体型のかぶせ物を装着するブリッジを入れる治療を実施したところ、満足して喜んでいただけました。『客観的な評価』と『周囲の目』は、口腔内の健康を維持するうえでそれくらい大切なのです」

 斉藤歯科医院では、高齢の患者が初めて来院した場合、必ず詳細な問診=スクリーニングを実施するという。家族構成、同居か独居か、友人の有無、定期的に外出する機会はあるか、食事の頻度や傾向などについて、しっかり確認する。治療後もきちんと口腔内の健康を維持できるかどうか、それらが重要な要素になるからだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    「踊る大捜査線」12年ぶり新作映画に「Dr.コトー診療所」の悲劇再来の予感…《ジャニタレやめて》の声も

    「踊る大捜査線」12年ぶり新作映画に「Dr.コトー診療所」の悲劇再来の予感…《ジャニタレやめて》の声も

  2. 2
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 3
    一門親方衆が口を揃える大の里の“問題” 「まずは稽古」「そのためにも稽古」「まだまだ足りない稽古」

    一門親方衆が口を揃える大の里の“問題” 「まずは稽古」「そのためにも稽古」「まだまだ足りない稽古」

  4. 4
    阪神岡田監督の気になる進退 来季続投がスジだが…単純にそうはいかない複雑事情

    阪神岡田監督の気になる進退 来季続投がスジだが…単純にそうはいかない複雑事情

  5. 5
    織田裕二がフジテレビと決別の衝撃…「踊る大捜査線」続編に出演せず、柳葉敏郎が単独主演

    織田裕二がフジテレビと決別の衝撃…「踊る大捜査線」続編に出演せず、柳葉敏郎が単独主演

  1. 6
    大谷への理不尽な「ボール球」ストライク判定は差別ゆえ…米国人の根底に“猛烈な敵愾心”

    大谷への理不尽な「ボール球」ストライク判定は差別ゆえ…米国人の根底に“猛烈な敵愾心”

  2. 7
    巨人・岡本和真「急失速の真犯人」…19打席ぶり安打もトンネル脱出の気配いまだ見えず

    巨人・岡本和真「急失速の真犯人」…19打席ぶり安打もトンネル脱出の気配いまだ見えず

  3. 8
    新関脇・大の里の「大関昇進の壁」を親方衆が懸念…看過できない“練習態度”の評判

    新関脇・大の里の「大関昇進の壁」を親方衆が懸念…看過できない“練習態度”の評判

  4. 9
    高橋一生「ブラック・ジャック」高視聴率も続編困難か…永尾柚乃“完璧ピノコ”再現に年齢の壁

    高橋一生「ブラック・ジャック」高視聴率も続編困難か…永尾柚乃“完璧ピノコ”再現に年齢の壁

  5. 10
    阪神岡田監督の焦りを盟友・掛布雅之氏がズバリ指摘…状態上がらぬ佐藤輝、大山、ゲラを呼び戻し

    阪神岡田監督の焦りを盟友・掛布雅之氏がズバリ指摘…状態上がらぬ佐藤輝、大山、ゲラを呼び戻し