そううつ病は速やかな診断が必要…自殺リスクが一般の20~30倍
それは人によって異なるが、典型的なものでは、大声やおしゃべり、エネルギッシュで疲れ知らず、寝る間も惜しんで何かに没頭、無駄な買い物が増える、服装や化粧が派手になる、異性関係にだらしなくなる、妙に自信過剰……。逆に怒りっぽくイライラが強まることもある。いずれも、ふだんの自分とはちょっと違っていた時期だ。
「新型うつという言葉を聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。非定型うつ病と医学的には呼ばれ、従来型のうつ病とは異なる症状、例えば休日や遊びでは元気だが仕事の時だけうつが悪化する、強い見捨てられ不安、過食や過眠などを特徴としますが、この8割が双極症Ⅱ型の報告もあるのです」
双極症には速やかな診断、治療が必要だ。自殺リスクが高く、一般の人と比べると20~30倍。治療を受けていないと最終的に15~20%が自殺に至る。
「自殺未遂歴のあるうつ病の7割は双極症という報告もあります」
治療に反応しないうつ病の3割は双極症ともいわれる。うつ病や適応障害、あるいは別の病名をつけられ、治療を受けているがなかなか良くならない場合、再度診断の検討をする価値はあるかもしれない。