肺がん治療の今(3)分子標的薬と免疫チェックポイント阻害剤で攻撃
なお、遺伝子変異の検査は肺がんの85%を占める非小細胞肺がんでしか行われないが、免疫チェックポイント阻害剤は、小細胞肺がんにも承認されているものがあるので、肺がんであれば免疫チェックポイントの検査が行われる。
「遺伝子変異がある場合、ドライバー遺伝子によっては免疫チェックポイント阻害剤を使用することで治療効果が高くなるものがあります。また、免疫チェックポイント阻害剤単体ではほとんど効かないが血管新生阻害剤をプラスすることで効き目が良くなるケースもある。ただ、抗がん剤や分子標的薬は耐性が出現するので継続して投与すると効き目が落ちてしまうのに対し、免疫チェックポイント阻害剤は効果がある一部の人には、その効果が長期間持続します」
分子標的薬、免疫チェックポイント阻害剤双方にメリット、デメリットがある。進化した検査法、薬を駆使し、必要に応じて併用療法を行い、生存期間を延ばすのだ。(つづく)