古谷彰子
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古谷彰子愛国学園短期大学准教授

早稲田大学大学院卒。早稲田大学時間栄養学研究所招聘研究員、愛国学園短期大学准教授、アスリートフードマイスター認定講師。「食べる時間を変えれば健康になる 時間栄養学入門」「時間栄養学が明らかにした『食べ方』の法則」(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。

【ローヤルゼリー】女性更年期に効果…朝夕食30分前の摂取が理想

公開日: 更新日:

 古代エジプトや中国では、その健康促進効果から皇帝や貴族たち貴重な資源とされていたローヤルゼリー。エジプトでも、女王蜂のための特別な食事として知られ、健康や長寿をもたらすと信じられてたそうです。

 ローヤルゼリーが科学的に研究され始めたのは20世紀初頭のこと。特に1930~50年代にかけてヨーロッパを中心に多くの研究が行われ、その栄養価や健康効果が確認されました。フランスの研究者であるシャルル・マルキノーはローヤルゼリーの成分分析を行い、その中に含まれるビタミンやミネラル、アミノ酸などの豊富な栄養素を明らかにしています。

 1950年代以降、ローヤルゼリーが一般消費者向けに広く販売されるようになり、特にアメリカやヨーロッパでは、健康食品としての人気が急速に高まりました。日本では一足遅く1960~70年代にかけて多くの企業がローヤルゼリーを含む製品を市場に投入しました。サプリメントや健康ドリンクの形で販売され、一般の消費者に広く受け入れられたのもこの頃です。

 そんなローヤルゼリーにはエネルギー代謝に関わるビタミンB群(B1,、B2、B6、B12など)、カルシウム、マグネシウム、亜鉛などのミネラル、必須アミノ酸を含むアミノ酸などが豊富に含まれていることがわかっています。さまざまな研究も行われ、ローヤルゼリーに含まれるフラボノイドやビタミンC、Eなどの抗酸化物質は、細胞の酸化ストレスを軽減し、老化防止や慢性疾患の予防にも役立つとされています。免疫細胞の活性を高め、感染症への抵抗力や傷の治癒改善作用も報告されています。

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