(4)真夏なのに「春」と答え、ここがどこかもわからない

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 いやがる母をなんとか車に乗せてN病院へ連れていき、その後N病院から紹介されたものわすれ外来のYクリニックへ。記憶を中心とした認知機能障害について調べる「長谷川式簡易知能評価スケール」による質問で、今は真夏なのに「春」と答え、ここはどこですかという問いに答えられず、暗算が得意だったのに「100引く7は、そこから7を引いたら」という問題がまったく解けない母を見て再び衝撃を受けた。おそらくレビー小体型認知症で間違いないだろうとの診断だった。

 本人が自発的に食事をしないことを重く見て、医師からは認知症専門医院での詳しい診察、結果によっては自宅療養でなく入院することを提案された。その場で専門医院へ連絡を取ってもらったが、混んでいるので当面、初診の予約が取れないとの返事だった。

 このままにしておいて母がちゃんと生きていけるとは思えない。「介護認定を受けよう。ヘルパーさんに通ってもらうなど適切なケアを受けよう」という私の提案が気に入らず、父親は介護認定だなんて恥ずかしくてとんでもない、他人が家に入り込むなど言語道断だと怒りまくった。

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