よくある介護の悩み(2)100歳近くてもリハビリで回復できるのでしょうか?
本人と家族に「義足を装着して立って歩けるようなリハビリを行いますか?」とたずねると、「やります。また、歩きたいです」との答えが力強く返ってきました。そこで、義足を作製して、立位姿勢を整えて、体力や筋力を回復して、歩かせるリハビリを実施したところ、退院時はしっかり立って歩いて帰られました。
■超高齢者もひとりで歩いて退院する
このように、当院には前の病院で「高齢だから……」などとあきらめられていた症例の患者さんが数多く来院されますが、適切なリハビリを実施することで多くの方が回復されて元気になり、ひとりで歩いて退院されます。100歳でも、しっかりできるのです。大切なのは正確な評価と治療です。年齢だけではないのです。
これまでは、脳卒中や心臓病などの病気でも、骨折などのケガでも、90歳、100歳の方ではほとんどあきらめられて、治療が行われない時代が続きました。それが近年、日本人が高齢でも元気になったことに加えて、医療技術の進化や体の負担が少ない低侵襲治療が発展し、100歳以上の超高齢者でも良好な治療結果が出るようになりました。