著者のコラム一覧
荒川隆之薬剤師

長久堂野村病院診療支援部薬剤科科長、薬剤師。1975年、奈良県生まれ。福山大学大学院卒。広島県薬剤師会常務理事、広島県病院薬剤師会理事、日本病院薬剤師会中小病院委員会副委員長などを兼務。日本病院薬剤師会感染制御認定薬剤師、日本化学療法学会抗菌化学療法認定薬剤師といった感染症対策に関する専門資格を取得。

【エムポックス】日本で初の死亡報告 不特定多数の人と密接な接触は避けたい

公開日: 更新日:

 昨年の12月13日、エムポックス患者の死亡例が、国内で初めて確認されました。「エムポックス」とはいわゆる「サル痘」のことです。以前に当欄で取り上げた直後、「エムポックス」へと名称変更されたのです。

 ちなみに「M」は、英語でサルを意味する「MONKEY」の頭文字です。「サル痘」という名称に関し、一部のコミュニティーで人種差別やスティグマのような表現が見られたことが世界保健機関(WHO)に報告されていました。これを受けてWHOは、「サル痘」ではなく「mpox」の使用を推奨すること、今後1年をかけて名称を移行していくことを2022年11月28日に発表したのです。日本では、「エムポックスにするか、M痘にするか」で議論があったそうです。

 エムポックスは、オルソポックスウイルス属のモンキーポックスウイルスによる感染症です。天然痘ウイルス、牛痘ウイルス、ワクシニアウイルスの仲間で、国内では感染症法上の4類感染症に指定されています。

 国内では、2022年7月25日に初めて感染者が報告されました。その後、2023年に入って感染者数が増加し、一時期は1週間に20人近く報告されることもあったのですが、5月以降は散発的な報告にとどまっています。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動