著者のコラム一覧
池田陽子薬膳アテンダント・食文化ジャーナリスト

薬膳アテンダント・食文化ジャーナリスト・全日本さば連合会広報担当サバジェンヌ。国立北京中医薬大学日本校(現・日本中医学院)で国際中医薬膳師資格を取得。近著「1日1つで今より良くなる ゆる薬膳。365日」が好評発売中。

【かんぴょう】体内の熱を鎮め、解毒と利尿を促す作用で膀胱炎を改善

公開日: 更新日:

 中医学において膀胱炎は、膀胱に余分な湿気である「水湿」が溜まり、熱を帯びた「湿熱」の状態であることが原因と考えます。水湿とは身体の中でスムーズに水が巡らなかったために発生する余分な水分のこと。細菌が侵入したり、脂っこいものや刺激物、アルコールの大量摂取などによって水湿が熱を帯びると、湿熱になってしまいます。

 湿熱が膀胱に溜まると停滞しやすく、膀胱の持つ正常な働きがスムーズに行われなくなり、不快な症状が発生してしまうのです。湿熱が引き起こす症状として、排尿時の灼熱感、尿の色が黄色い、尿に濁りがあるといった特徴が見られます。

 よって、対策としてはまず膀胱の炎症を鎮めて水分代謝を活発にし、利尿を促す食材を取り入れることが大切です。

 おすすめはかんぴょう。原料となる夕顔には、体内の余分な熱を鎮め、解毒するとともに利尿を促す作用があります。むくみ、体内の老廃物の排泄にも役立ちます。

 かんぴょう巻きの具や昆布巻きの結びなど、脇役としてのイメージが強いかんぴょうですが、栄養面でもカリウム、カルシウム、食物繊維を豊富に含み、低カロリーと優秀な食材です。

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