(1)対策を講じているのに改善しない場合は腸の形に問題あり
「教科書に載っているような腸の形」とは、大腸の4つの部分「上行結腸」「横行結腸」「下行結腸」「S状結腸」が四角形になっているもの。一方、日本人の腸は、横行結腸と下行結腸のつなぎ目で2つのループができていたり、S状結腸が逆にねじれて大きなループを描いていたりと、分類すら到底不可能な状態でした。
ただ、後にドイツのハイデルベルク大学へ客員教授として赴任した時、大腸内視鏡を施行した100人のドイツ人の腸は、ほぼ全員が教科書通りでした。考えてみれば、解剖学の教科書を書いたのは欧米人です。だからドイツ人は教科書通りの腸の形をしている。しかし、日本人はそうではなく、腸の形(ねじれ具合)には個人差がある。それが便秘に関係している。
次回では、ねじれ腸、落下腸について、もっと突っ込んでお話ししましょう。=つづく