勉強は効果的な方法やルールを取り入れて行うように!
勉強をする際に覚えておくとよいことがあります。それは、時間帯によっても向き不向きの分野があるということです。東京大学の清水らの研究(2016年)では、深い思考を必要とする勉強やしっかり覚えたい内容などは朝に行い、簡単な暗記モノは夜に勉強するのがよいと報告しています。
記憶をつかさどる部位である海馬の長期記憶には、SCOPというタンパク質が重要であることが科学的に明らかになっています。このSCOP量は海馬によって制御され、脳が起き始めた活動期の前半(つまり朝など)に最大となることが確認されています。そのため、朝は頭を使うような課題と向き合う方がよいとされ、半面、記憶は睡眠中の「レム睡眠」で整理されやすく、定着効果が促進されるため、夜は暗記モノに向いているんですね。
また、勉強をする際に、意外なアクションを取り入れると効率を向上させることができるともいわれています。そのひとつが、サッカードと呼ばれる急速に眼球を動かす運動です。マンチェスター・メトロポリタン大学のパーカーは、102人の学生を対象に、録音した音声を聴かせ、その後、記憶テストを実施するという実験(2013年)を行っています。その際、30秒間サッカードを行うグループと、行わなかったグループに分けて調べたところ、前者の方がテストの結果が良いことが分かりました。