気負わず入れる交流の輪…公園のラジオ体操への参加のススメ
散歩をするなら毎回道を変える
日々の生活の中でできる認知症対策に触れたいと思います。
「歩くこと」が体にいいことは、皆さん、ご存じでしょう。心肺機能が向上し、足腰の筋肉が鍛えられ、脂肪燃焼を促進します。血糖値や血圧、血糖の改善にも有効だといわれます。ただ、自分の好きなようにのんびり歩いていると、歩かないよりはいいものの、足腰の筋肉を鍛えたり、脂肪を燃焼したり、というのには不十分です。
ちんまりした歩き方ではなく、ある程度手足を動かして、できれば大股で歩きましょう。「1日1万歩」など歩数を目標にするよりも、30分なら30分間、しっかり歩いた方が効果的です。
ストックを持って歩く「ノルディックウオーキング」もお勧めです。両手に持った2本のポール(ストック)によって自然と背筋が伸び、理想的な歩行姿勢を保て、お腹や背中の筋肉も動かせます。通常のウオーキングより運動効果が高いそうですよ。2本のストックで体を支えられるので、ふらつきや転倒リスクを下げることもできます。
「大股で歩くのはしんどくて無理。散歩程度じゃないと」という方は、「散歩の道順」で工夫を凝らしましょう。散歩前に地図を見て、どのコースを歩くかを計画します。地図は持っていっても、持っていかなくても構いませんが、出かける前に計画した通り、道順を思い出しながら歩いてください。
道中の景色に目を向けてくださいね。「ツツジの花がきれいに咲いている」「凝った庭のお宅がある」「おいしそうなベーカリーの店がある」など、なんでも構いません。
散歩後、家族に話したり、一人反芻したりできるように、記憶に刻むようにしてください。
この「計画した道順を思い出しながら歩く」+「景色に目を向ける」+「記憶に刻む」が、デュアルタスクになります。脳への刺激が高まるのです。
さらなるポイントは、散歩のたびに道順を変えることです。毎回同じ道を歩くよりも発見があるでしょうし、脳への刺激も高まります。