犬も猫も「耳血腫」を発症するが、猫は手術になりやすい
この固定は1日のみ。それ以上だと圧迫部位から先の皮膚がただれてしまう恐れもあるのです。翌日の再診、もしくは自宅でテーピングを外したときに耳が膨らまなくなれば切れた血管が閉じたと考えられ、完治と考えられます。
もし膨らんでも、圧迫で腫れが小さくなれば、もう一度、この処置を繰り返します。それでもダメなら、手術をするか、さらに血液を抜く処置を繰り返すかですが、ただし、後者を続けると、最終的に耳翼が半分くらいに萎縮することは必ず伝えた上で、飼い主さんに委ねます。
今回のケースでワンちゃんは翌日の再診で膨らみが半分程度になり、もう一度一連の処置を行って完治。ネコちゃんは、飼い主さんの都合で処置から再診が4日後に遅れたことで、患部がさらに膨らみ、手術を希望されました。
■猫は患部固定のガマンが難しい
ワンちゃんの方が患部の固定をガマンできて手術せずに済み、ガマンが難しいネコちゃんの方が手術になりやすい傾向です。垂れ耳、立ち耳はあまり関係ありません。