“デフレの象徴”マクドナルドが高級化…モスバーガーとほぼ同価格でいよいよ客足遠のく?
先月下旬から単品を中心に一部メニューの店頭価格を10~30円値上げしたのが、大手ハンバーガーチェーンのマクドナルド。価格据え置きのハンバーガーやチーズバーガー、マックフライポテトなどを除き、全体のおよそ3割の商品が高くなった。値上げ発表の際、〈もはや富裕層向け〉〈値段が変わらないならモスに行く〉などの声が聞かれた。
実際、今回の値上げで、同業のモスバーガーと価格はほぼ並んだ。類似商品を挙げると、マックのダブルチーズバーガー430円~に対して、モスのダブルチーズバーガーが440円。マックのフィレオフィッシュ400円~に対して、モスのフィッシュバーガーが390円といった具合だ(マックはエリアごとに価格が異なる)。
昨今の原材料費、人件費、物流費などの高騰に加え、円安を値上げの要因に挙げているが、一斉値上げは2022年以降、4回目だけに、気になるのが客足への影響だ。
■度重なる値上げで過去最高益
「昨年は既存店客単価が前年比8.5%増に対して、客数は1.5%減。値上げによる客数減少の影響は軽微で、23年12月期は過去最高益を達成しています。しかし、節約志向が高まる中、マックからは値ごろ感が失われつつあります」(経済ジャーナリスト)