自民党の車座対話で怒号飛んだ! “大票田”神奈川県連幹部が裏金事件に激怒した意味
人口が密集する大都市部と海や山に囲まれた農村部を抱える神奈川は、盤石な保守支持層に支えられた選挙区とは言えないものの、それでも小泉純一郎(82)、菅義偉(75)両首相を輩出し、FNNの世論調査などで「次の首相にふさわしい人物」として小泉進次郎元環境相(43)や河野太郎デジタル相(61)の名前が上がるなど自民党にとって大票田の一つ。その神奈川の党県連幹部が「怒りの声」を上げたのだから驚きだ。
「いまだに裏金事件に対して反省の色がない党本部、国会議員と比べて、県連の危機感は相当なものです。19日に小田原市長選があったのですが、自民や維新が推薦し、再選を目指した現職の守屋輝彦氏が、無所属の元職の加藤憲氏に2万票以上の大差で惨敗しました。敗因について県連幹部が『党全体への逆風も影響した』と分析していた通り、県民の反発の声はすさまじい。同党の甘利明氏が幹事長として史上初めて小選挙区で落選した2021年10月の衆院選のような空気感がある。それを党本部は分かっていないため、怒りが爆発したのでしょう」(神奈川県政担当記者)
歴史を振り返れば、「ロッキード事件」を機に政治倫理が大きな政治課題となっていた1970年代半ば、自民党を離党した神奈川出身の河野洋平氏(87)は「新自由クラブ」を立ち上げたが、神奈川で政治刷新の動きが出れば全国に伝播する可能性もゼロではない。