「今春の賃上げ率は高水準でしたが、継続的な賃上げと共に、従業員の約7割を占める中小企業の賃上げ率の大企業並みの改善、そして若い世代の経済基盤の強化が鍵になる」
林芳正官房長官は、5月16日の会見でこう述べている。
「実質成長率はマイナスとなったが、今後は33年ぶりの高水準となった春闘の賃上げや、来月から実施される定額減税などの効果が見込まれ、雇用・所得環境の改善のもと、穏やかな回復が続くことが期待される」
物価の値下がり、実質賃金のプラス効果は、日本経済の大きな転機と成り得る。
(ジャーナリスト・木野活明)