手数料自由化から25年…ネット証券は激しい消耗戦で業界再編が進む
いち早く手数料無料化に動いた松井証券(159万口座)は異色の歴史を持つ。他社はすべてベンチャー企業系だ。松井は1918(大正7)年創業、「金融ビッグバン」(手数料自由化、1999年)を機に旧来型証券からネット証券に「進化」を遂げている。その真価がいま再び問われている。
現在、取り組んでいるのは原点である顧客サービスの拡充だ。たとえば投資信託「信託報酬」全額を顧客にポイント還元している。25年5月にはJCBと提携しクレカ積み立てサービスを展開する。これにより投資信託での顧客への還元率は業界最高となる。
投資信託にフォーカスした新規顧客の獲得戦略を打ち出す松井証券が、“次の再編”に向けた台風の目になるかもしれない。