“戦術オタク”脱却 オランダを覚醒させたファンハール采配
初戦のスペイン戦で5ゴールの圧勝劇をみせたオランダ代表が、この日のオーストラリア戦でも3ゴールを挙げて快勝。決勝トーナメント進出を決めた。
前半20分、センターサークル付近でボールを奪取したFWロッベン(30)が、そのまま相手を振り切り独走。トップスピードでゴール前までボールを運び、オランダが先制点を挙げた。
前半21分、後半9分とオーストラリアにゴールを奪われ逆転を許したが、嫌なムードをオランダのエースが吹き飛ばす。後半13分、ゴール前の混戦からスルーパスを受けたFWファンペルシー(30)が左足で豪快なゴール。23分には途中出場のFWデパイ(20)が、ペナルティーエリア外からミドルシュートを突き刺し、3―2で逃げ切った。
2試合で8得点のオランダ攻撃陣の破壊力は凄まじいが、それを引き出しているファンハール監督(62=顔写真)の采配も見逃せない。
■自分の戦術に絶対の自信
スペイン戦では、オランダの伝統的布陣「3(DF)―4(MF)―3(FW)」を捨て、DFを5人並べる「5―3―2」のシステムを採用。スペイン攻撃陣を封じ込めた。この日も「調子のいいチームはいじらない」のセオリー通り、同じ布陣で臨んだ。