ひさびさ打線爆発の巨人に2ケタ得点喜べない“不吉データ”
巨人打線が珍しく爆発した。
28日、松山で行われたDeNA戦で、片岡が5安打、亀井が3打点、長野、阿部には2者連続本塁打が飛び出すなど、打ちも打ったり16安打。今季最多タイの11得点で愛媛の巨人ファンを多いに喜ばせた。
原監督は「このところ得点力という点でね。今日を境にいい兆候が出るといい」とご満悦。が、そこはチーム打率が12球団最低の.239にあえぐ巨人。1試合打っても、それが続かないのが今季の傾向でもある。
これまで「2ケタ安打」の次の試合は10勝10敗。強力打線を誇っていた頃なら、翌日以降も勢いに乗っていきそうなもの。だが、五分の成績にするのがやっとで、これが「2ケタ得点」の次となると、傾向が顕著に表れる。
といっても、今季の2ケタ得点はたったの4試合。その次の試合は3-5、2-3、4-5、2-4と、いずれも接戦で4戦全敗である。
前回は12日の阪神戦だった。前日に11点を挙げた打線が一転、4番の亀井が3三振を食らうなど沈黙。原監督は「甘い球を打ち損じている。もう少し早めに点を取らないと」と苛立ちを隠せなかった。この時、巨人は5連勝中で、ついに混セを抜け出すかと思われたものの、ここからセは再びダンゴ状態に逆戻りした。
原監督は「史上最低打線」や「2割4分打線」など自虐的なネーミングで、いつまでたっても上向かない貧打に活を入れてきた。この日の試合後、「大勝の後? 今日より明日がさらに重要という位置づけ」と話した指揮官。猛打が2試合続かないことを、誰よりも知っているのである。