ソフトB余裕しゃくしゃく “来季戦力テスト”の東浜が初勝利
「なんでこの時期に?」と思ったファンも多いだろう。
8日の日本ハム戦に先発したソフトバンクの東浜巨(25)。今季3試合目、4月16日以来というのだから、約5カ月ぶりの一軍マウンドだ。6日には帆足が今季2度目の先発をしたばかり。通常のローテならスタンリッジ、寺原が投げるはずが、いずれも登録抹消されている。
ソフトバンクは6日にCS進出を決め、優勝も時間の問題。余裕があるので、早くも来季を見据えてさまざまな選手を試すことができる。工藤監督は就任1年目だけに、自分の目で選手を見たいという思いもあるだろう。先発転向1年目で今季は一軍に投げさせない予定の千賀を8月に昇格させたのも、そうした首脳陣の意向という。
さらに言えば、あまりに早くリーグ優勝をしても、消化試合が増えるだけ。「後はCSを待つばかり」となれば、客足にも影響しかねない。やっきになって勝ちに行く必要はないのだ。
ある球団関係者は「ガス抜きの意味合いもありますよ」と言う。
「ウチは一軍で使い切れないほど先発投手が豊富。その多くは二軍でも好成績を残しており、ウエスタン先発の防御率上位4人はウチの投手。いくらチーム事情もあるとはいえ、あまりに一軍から遠ざかっていると『このままじゃ飼い殺し』とモチベーションが下がりかねませんからね。気持ちを維持させるためにも、この時期の一軍昇格は必要です」