マラソン記録に必要なのはペースメーカーよりアフリカ勢
ペースメーカーは邪魔な存在だった。
リオ五輪の代表選考を兼ねた6日の福岡国際マラソンは、前回覇者のパトリック・マカウ(30・ケニア)が2時間8分18秒で優勝。日本選手は、一般参加の佐々木悟(30)がどうにか2時間9分を切る2時間8分56秒で日本人トップの3位。五輪代表候補に浮上した。市民ランナーの川内優輝(28)は日本人4番手となる2時間12分48秒で8位に終わった。
気温12.9度、ほぼ無風のコンディションでスタートしたこのレースにも、2時間6分30秒(1キロ3分ペース)の記録を後押しするペースメーカーが25キロまでついた(予定では30キロ)。だが、連覇したマカウは2時間3分38秒、2位のフェレケ(29・エチオピア)も4分台の時計がある。1キロ3分の遅いペースは彼らには合わなかったのだろう。8分台という平凡な記録に終わった。
09年のケベデのように、ペースメーカーに引っ張られながらも5分台(18秒)の記録を出した者も過去にはいる。しかし、スピードのあるアフリカ勢にとってペースメーカーは邪魔者に過ぎない。