大阪桐蔭「ベンチ外の選手」にチームの強さの秘密を見た
定期的に指導している札幌第一は千葉の木更津総合との対戦が決まった。今週1週間、宮崎合宿に帯同し、教えてきた。
実際に見るのは昨年11月の明治神宮大会以来。ナインの成長を楽しみにしていたが、ガッカリしたことも多かった。冬の間は雪のため、屋外練習が限られるのは仕方ない。それでも立派な室内練習場がある。バントやバスターといった個人的な練習はできるはずだ。その精度が昨秋より落ちていた。思わず菊池監督を「何をやってたんだ」と怒ってしまった。
キーマンはエース右腕で主将の上出だ。直球の最速は138キロ。素質は買っている。しかし、球威を上げようと、真上から投げ下ろすことを意識するあまり、腕の振り方がアーム式になっていた。重心が浮いてしまい、球に力が伝わっていない。
「もっと球威を出すにはどうしたらいいか」
投手によく聞かれる永遠のテーマである。利き腕を後ろに大きく出して、勢いをつけて腕を振ることでスピードが出ると思っている投手は多い。しかし、これは間違いだ。「後ろは小さく、前は大きく」が基本。ボールをリリースして終わりじゃない。指から離れた後も強く大きく腕を振ることが球威に直結するのである。この辺を指導したが、本番までに修正できるか。札幌第一には、ぜひ旋風を起こしてほしい。