形勢逆転の恐れも 糸井の阪神入りで聞こえる巨人の舌打ち
オリックスからFA宣言した糸井嘉男(35)が阪神と合意したことで、内心面白くないのはライバルである。巨人もこの男を狙っていたからだ。
「どこかのタイミングで引いたものの、本腰入れて糸井の獲得調査に乗りだしていただけに、宿敵に負けたのは痛恨でしょう。巨人か阪神か。一時期、本人が悩んでいたとの情報もありますからね。糸井は両膝に不安を抱えているため、巨人は甲子園の天然芝に負けたようです」(球界関係者)
巨人は今季、15勝9敗1分けと阪神を最もカモにした。広島、DeNA、中日の3球団には負け越しているため、虎のおかげで何とか2位を確保できた大事な大事な“お得意様”である。敵地・甲子園でも巨人は9勝3敗1分けと圧勝。実際、巨人の某選手はシーズン中にこう言っている。
「阪神は打線が弱いのもあるけど、何といっても足がない。走者はみんなじっとしているから、投手は打者との勝負に集中できる。これが一番楽でしたね」
■弱点も補強ポイントも同じ
確かに阪神の攻撃力は最悪だ。チーム打率・245はリーグ最低で、盗塁数も同最少の59。ただ、そういう巨人も打率.251(同3位)、盗塁は62(同4位)と大差はない。打てない、走れないのは共通の悩み。だから糸井を狙ったのだ。