昌子源が直面した現実「ずる賢さは比べものにならない」
昌子源(フランス1部 トゥールーズDF)
2018年のロシアW杯先発組で唯一の国内クラブ所属だった昌子が新天地フランスへ赴いて2カ月が経った。常勝軍団の鹿島とは違い、トゥールーズは1部残留が目標の中堅クラブ。厳しい現実をまざまざと見せつけられたのが3日のリヨン戦だった。欧州CLでバルセロナを追い詰めている強豪相手に1―5の大敗。昌子もW杯ベルギー戦、昨年12月のクラブW杯で対戦したレアル・マドリード戦に匹敵する衝撃を受けた。昌子は今、フランスの地で何を思い、何を目指してボールを追い掛けているのか、「心中」に迫った。
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「こんなに早く試合が終わって欲しいと思ったのは、レアル戦以来かな。前半からレベルの差を痛感してしまった。チームのトップの選手が子供のように扱われて、非常に苦しかったですね……」
リヨン戦の後、取材ゾーンに姿を現した昌子は失望感と悔しさを色濃くにじませた。自身は前半の同点弾をお膳立てするパス出しを見せたものの、後半には相手FWデンベレに振り切られて4点目を献上。日本で最も1対1に強いDFと評される男が簡単に突破されたのは、屈辱以外の何物でもなかっただろう。