スポーツ界相次ぐ醜聞 崩れ始めた「クリーン・ジャパン」

公開日: 更新日:

 それにしても、オリンピックを来夏に控えているのに、日本のスポーツ界には、疑問を持たざるを得ない事件、報道が絶えない。

 早大スポーツCSR研究会の松野弘会長が言う。

「日本の悪しき体質が残っているからです。プロ野球大相撲の暴力事件はその典型です。あれは国内に蔓延する軍隊的アマチュアリズムが原因です。自分が上と思っている者が下の者を殴ることが許される、と勘違いしている。事件が公になると、裁判ではなく、グレーな形で収める。人を殴って厳重注意だけで終わらせるのは、いかにも日本らしい。プロ野球の監督と選手は、球団と契約している個人事業主。対等な立場です。緒方監督はそんなことも分かっていない。『国民的スポーツ』といわれるプロ野球でさえ、コンプライアンス体制が確立されていない。アマチュア競技がどんどんプロ化されてはいるが、スポーツ後進国ということです」

 前出の津田氏は、「いわゆるモリカケ問題を見ても、政治家や官僚が責任をあいまいにして、結局逃げてしまった。国のあり方がスポーツ界にも悪影響を及ぼしているのではないか」と言う。

 オリンピックがあっても、なくても、この国のスポーツ界は何も変わらない。否、むしろ悪い方向へ向かっている。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  2. 2

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  3. 3

    菊間千乃氏はフジテレビ会見の翌日、2度も番組欠席のナゼ…第三者委調査でOB・OGアナも窮地

  4. 4

    中居正広氏「性暴力認定」でも擁護するファンの倒錯…「アイドル依存」「推し活」の恐怖

  5. 5

    大河ドラマ「べらぼう」の制作現場に密着したNHK「100カメ」の舞台裏

  1. 6

    フジ調査報告書でカンニング竹山、三浦瑠麗らはメンツ丸潰れ…文春「誤報」キャンペーンに弁明は?

  2. 7

    フジテレビ“元社長候補”B氏が中居正広氏を引退、日枝久氏&港浩一氏を退任に追い込んだ皮肉

  3. 8

    下半身醜聞ラッシュの最中に山下美夢有が「不可解な国内大会欠場」 …周囲ザワつく噂の真偽

  4. 9

    フジテレビ第三者委の調査報告会見で流れガラリ! 中居正広氏は今や「変態でヤバい奴」呼ばわり

  5. 10

    トランプ関税への無策に「本気の姿勢を見せろ!」高市早苗氏が石破政権に“啖呵”を切った裏事情