藤浪トレード急加速 コロナ感染契機に他球団が再調査開始
「これで阪神は重い腰を上げるかもしれません」 セ球団の編成担当がこう言った。新型コロナウイルスに感染し、現在入院中の阪神・藤浪晋太郎(25)のトレードについてである。
藤浪ら阪神3選手の感染で、プロ野球界には影響が拡大している。30日、セ・パ両リーグは、現在無観客で行われている二軍の練習試合を31日から1週間、休止することを発表。騒動の発端になった阪神は当初4月1日までとしていた練習休止期間を当面の間、延長することを決定し、ソフトバンクも31日から一、二軍の活動を一時休止することになった。感染した阪神・伊藤隼が遠征した中日二軍のナゴヤ球場では連日、消毒作業が行われている。
そんな中、球界ではコロナ騒動をきっかけに、藤浪のトレード話が再浮上するとの見方が広がっている。冒頭の編成担当が続ける。
「藤浪はコロナ感染が拡大する中で合コンに参加した批判は避けられない。選手の外出を制限しなかった阪神の管理責任も問われて当然です。その一方で藤浪は近年、極度の制球難による不振が続き、復活の兆しすら見えない。首脳陣も藤浪再生に苦慮していて、矢野監督は今季、藤浪を一軍戦力として計算には入れられないと考えていると聞いている。もともと他球団関係者の間には、藤浪は環境を変えた方がいいという声が多かった。阪神は昔から、江夏豊をはじめ、いわゆる『問題児』と判断した選手を他球団へ放出する傾向がある。コロナ禍のほとぼりが冷めたら、これまでかたくなに拒み続けてきた藤浪のトレードを前向きに検討するかもしれません」