TJ手術の権威が診察拒否…Bジェイズ山口が恐れる肘の故障
米国の医療崩壊が深刻だ。
新型コロナウイルスの感染拡大は、スポーツ医療にも重大な影響を及ぼしており、3月31日(日本時間4月1日)には、肘の権威として知られるジェームス・アンドリュース医師が「緊急を要する診察、手術以外は受け付けない」と、院内感染を防ぐため、病院を閉鎖すると明かした。
アンドリュース医師は、肘の靱帯を修復するトミー・ジョン(TJ)手術の権威だ。2015年には当時レンジャーズのダルビッシュ有(現カブス)が、同医師による執刀でTJ手術を受けた。これまで100人以上の肘にメスを入れるなど、現役のドクターでは施術数が最も多いという。
今後は肘の名医同様、緊急時以外の診察を拒否する各球団のチームドクターが続出すれば、スポーツ医療の現場も混乱するのは必至だ。
メジャーでは、肘にメスを入れる投手が後を絶たない。今年のキャンプからオープン戦にかけてヤンキース・セベリーノ、レッドソックス・セール、メッツ・シンダーガードら、各球団のエースが立て続けにTJ手術を受けている。大リーグは開幕が延期され、各球団とも球場施設を閉鎖した。コロナ禍で開幕のめどが立っていないこともあり、肘に不安を抱える投手がこぞってTJ手術に踏み切っているのだ。選手はおのおの、調整を続けているとはいえ、今後も肘を痛める投手が出る可能性はある。