著者のコラム一覧
鈴木良平サッカー解説者

1949年6月12日生まれ。東京都世田谷区出身。東海大卒業後の73年、ドイツの名門ボルシアMGにコーチ留学。名将バイスバイラーの薫陶を受け、最上級ライセンスのS級ライセンスを日本人として初取得。84-85年シーズンのドイツ1部ビーレフェルトのヘッドコーチ兼ユース監督。なでしこジャパン初代専任監督。98年福岡ヘッドコーチ。

ドイツのリーグ再開を支えた緻密な再開計画書と社会的要請

公開日: 更新日:

 世界の主要プロスポーツリーグで初となる偉業の背景には<社会的な要請>も無関係ではない。

 新型コロナのパンデミック(世界的大流行)や欧州全土でのロックダウン(都市封鎖)によってドイツ国民は精神的に疲弊し、ストレス解消のためにも生活の大きな一部であるブンデスリーガ再開を望む声は非常に大きかった。昨季のドイツ1部、2部の収益合計は5500億円。今季が再開できずに終了してしまった場合、テレビ放映権料の未払い分など860億円の減収となり、破産状態となるクラブが10前後出る――と報じたメディアもあったが、破産阻止のためにもリーグ再開は絶対的な命題だった。

 欧州各国リーグの状況を見るとフランス、オランダが打ち切りを表明しているが、例えばハンガリーが23日、ポーランドが29日、ポルトガルが30日に再開を予定。イタリア、イングランド、スペインの強豪国に加えてスイス、トルコ、ロシアなどが6月中の再開に向けて動きだしている。

 言うまでもないが、ドイツ以外の各国リーグ関係者はDFLの計画書を精査し、自国リーグを安定的に運営するためのバイブルとするだろう。世界中が「見えない敵」である新型コロナと戦って勝利するためにも、ドイツのリーグ再開を英断として前向きに捉えたい。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  2. 2

    野呂佳代が出るドラマに《ハズレなし》?「エンジェルフライト」古沢良太脚本は“家康”より“アネゴ”がハマる

  3. 3

    岡田有希子さん衝撃の死から38年…所属事務所社長が語っていた「日記風ノートに刻まれた真相」

  4. 4

    「アンメット」のせいで医療ドラマを見る目が厳しい? 二宮和也「ブラックペアン2」も《期待外れ》の声が…

  5. 5

    ロッテ佐々木朗希にまさかの「重症説」…抹消から1カ月音沙汰ナシで飛び交うさまざまな声

  1. 6

    【特別対談】南野陽子×松尾潔(3)亡き岡田有希子との思い出、「秋からも、そばにいて」制作秘話

  2. 7

    「鬼」と化しも憎まれない 村井美樹の生真面目なひたむきさ

  3. 8

    悠仁さまの筑波大付属高での成績は? 進学塾に寄せられた情報を総合すると…

  4. 9

    竹内涼真の“元カノ”が本格復帰 2人をつなぐ大物Pの存在が

  5. 10

    松本若菜「西園寺さん」既視感満載でも好評なワケ “フジ月9”目黒蓮と松村北斗《旧ジャニがパパ役》対決の行方