巨人と阪神が“補強”場外2連戦 ドラ1「糸井2世」も競合必至

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 虎が泡を食っているそうだ。

 先週8月28日に編成会議を行った巨人が、今秋ドラフト1位の筆頭候補に近大・佐藤輝明内野手(4年=仁川学院)をリストアップしたことを示唆。大塚淳弘球団副代表が、「1位は即戦力の野手。外れたら投手。次の野手はいかない。今年は投手も即戦力」と方針を示したのだ。

「今のうちに足りないのは投手と外野手。特にパワーヒッター」と説明。条件に合うのは、3年秋までにリーグ通算11本塁打を放ち、近大の先輩で巨人などで活躍した二岡(現巨人三軍監督)の13本塁打に迫る右投げ左打ちのスラッガー・佐藤である。

 187センチ、94キロのプロ顔負けの体格ながら、50メートルを6秒で走る俊足を兼ね備える。抜群の身体能力が武器の大型三塁手だが、高校時代や大学1年時は外野を守っており、外野手としての評価が高い。走攻守三拍子揃ったプレースタイルで、同じ近大OBで阪神「糸井2世」やソフトバンク「柳田2世」の異名を持つ。そんな野手ナンバーワン候補に関し、最も熱心に密着マークを続けていたのは阪神だった。

 関西の球界関係者がこう明かす。

「阪神の本拠地・甲子園球場がある兵庫・西宮出身。小学6年の時は阪神タイガースジュニアでプレーしています。コロナ禍で6月に2カ月半ぶりに練習を再開した時も、スカウト2人で阪神だけが視察した。今の阪神には、広い甲子園をものともしないスケールの大きい野手が一人もいない。公言はしなくても、1位はとっくに佐藤で決まっているともっぱらです」

 阪神の外野陣は福留が43歳、糸井が39歳。高齢化が進み、世代交代が急務となっている。2日現在、チーム防御率はリーグ2位の3・47とまずまずなのに、打率は同5位の・242。貧打が原因で首位巨人に7・5ゲームの大差をつけられている。

 その巨人は289得点、80本塁打がリーグトップと高い得点力を誇る。外野には丸、亀井、売り出し中の松原、重信がひしめき合い、ウィーラー、パーラといった助っ人勢も充実。年俸3億円の陽が二軍でくすぶる層の厚さだ。ロクな野手がいない阪神と比べれば、タレントが豊富な巨人の外野陣は補強ポイントとは言えない布陣である。ここ数年、貧打に泣かされている阪神の方が「糸井2世」を必要としているのは間違いないだろう。

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