高校サッカー選手権のオフ・ザ・プレーから幾つもの気付き
日本サッカー界における冬の風物詩のひとつ、全国高校サッカー選手権大会(以下・高校サッカー)。今やごく当たり前となった海外サッカーが直結し得なかった時代から、サッカー少年の身近な憧れの舞台が、高校サッカーだったことは間違いない。
スタジアムで高校サッカーを見たのは何年ぶりだろうか。記憶は曖昧だが、高校3年の冬まで遡る気がしてならない。年末年始は、地上波とネット配信を同時に繋いだり、寒い中を現場観戦したり。これでもか、というほど青春風を感じさせてもらった。
3回戦観戦に訪れた駒沢公園陸上競技場で幼少期の記憶が蘇ってきた。向かいの国立病院で生まれ、そして駒沢で育った元サッカー少年にとって、蹴るのも見るのも駒沢公園が舞台だった。
正月には、某サッカー専門誌の中綴じ付録だった大会選手名鑑と蛍光マーカーをリュックサックに詰め込み、当時から駅前の同じ場所で営業を続ける松屋で豚生姜焼き定食を弁当にしてもらってから、会場へ向かうのがルーティンだった。
スマホやパソコンのなかった時代。毎日他会場の結果をいち早く教えてくれたのは、会場正面入口脇に設置された木製の大会トーナメント表だったことは良き想い出だ。