聖火リレーは沿道スカスカなら大成功?観客“密”なら中断も
どれだけ効果があるのか。
東京五輪・パラリンピック組織委員会は16日、コロナ感染対策として、25日にスタートする五輪聖火リレーにおける観客の「密集」基準を公表した。
定義として、多くの観客が肩が触れ合う程度に密接したり、観覧客が十分な間隔を空けずに複数列に重なり合っている場合などを挙げた。沿道が密集しているときは先導広報車や沿道のスタッフらが注意、移動を呼びかける。一般通行に支障が生じかねない状態になれば、警察の協力を得て注意指導する。それでも密集が解消しないときは、走行を中断したり、コースをスキップすることもあるという。
■オンライン観覧推奨
聖火リレーのコースになっている自治体の職員はこう言う。
「沿道での応援自粛を求めて、無観客で行われるはずだった正月の箱根大学駅伝も、都内には大勢の観客が集まり、戸塚中継所(神奈川)の周辺も密になっていた。聖火リレーは辞退者が多く出ているものの、25日に福島のJヴィレッジを出発し、7月23日の開会式まで121日間を、約1万人のランナーが47都道府県を走る。その中にはアイドルやタレント、歌手、スポーツ選手ら有名人が多数います。エリアによっては密は避けられない。組織委員会もそれがわかっているから、警察の力を借りることもあると言っているのでしょう。組織委員会や聖火が通過する各自治体はインターネットでのライブ配信の観覧を呼びかけている。聖火リレーも、観客の大幅な入場制限が避けられないオリンピックも、現場で盛り上がらないほど大成功となるわけですから、おかしな話ですよ」
まったくだ。
ちなみに組織委員会は前日15日、福島Jヴィレッジで25日に実施する五輪聖火リレーの出発式も無観客で開催すると発表した。