濃厚接触者“特例ルール”の大問題 組織委「責任逃れ」で五輪は今後も混乱間違いなし
Jリーグのある関係者が呆れ顔でこう言った。
「開会式1週間前の15日のことです。政府と東京オリ・パラ大会組織委員会が【新型コロナ感染者の濃厚接触者でも<試合開始6時間前のPCR検査の結果が陰性>の場合は出場を認める】という方針を打ち出した。五輪選手の出場機会確保のためとはいえ、大幅な規制緩和に仰天させられた」
コロナの潜伏期間は1~14日とされ、国内では濃厚接触者が陰性となっても「14日間の自宅待機が求められる」。政府や大会組織委は当初、濃厚接触者は「6日間は出場不可」という基準を設けることにしていた。
一転「6時間前検査が陰性なら出場OK」にしたのは「本大会で陽性反応者と濃厚接触者が続出することが予想され、6日間の出場不可を適用すると大会が大混乱に陥ってしまう」(マスコミ関係者)と懸念したからだ。
22日の男子サッカーの日本―南アフリカ戦。本来なら「中止」に追い込まれるところだった。
南ア2選手のコロナ感染が判明し、18人が濃厚接触者として認定されたが、大会組織委は「濃厚接触者の氏名を非公表」とした上で「試合開始6時間前のPCR検査で全員が陰性だった」ことでゴーサインを出した。前出のJリーグ関係者が言う。