女子バスケ「銀」宮沢夕貴<1>強化試合をこなすごとにチームが良くなった
宮沢夕貴(28歳、女子バスケットボール、銀メダル/富士通レッドウェーブ・PF)
快進撃を続け、史上初の銀メダル獲得の快挙を成し遂げた女子バスケットボール。
コロナ禍で1年以上、国際試合から遠ざかった上に、昨季のWリーグ(女子日本リーグ)では、エースの渡嘉敷来夢(30)が右膝前十字靱帯断裂で五輪出場の望みを絶たれる重傷を負うなど、主力選手に故障が相次いだ。米国出身のトム・ホーバス・ヘッドコーチ(HC=54)が2017年の就任当初から目標に掲げてきた金メダル獲得はもちろん、一時は1次リーグ突破すら危ぶまれた。
今大会、3ポイントシュートの精度の高さを披露したPFの宮沢も昨季のWリーグファイナルで痛めた右肩に不安を抱えながら直前の強化合宿に参加した。
「6~7月の強化試合前までは『大丈夫かな』と不安ばかりでした。代表合宿では、自分も含めてコンディションが上がっていなかったり、故障を抱えた選手もいましたから。『これで本番に間に合うのかな』『金メダル取れるのかな』と半信半疑でした」
強化試合はポルトガル、ベルギー、プエルトリコを相手に5連勝で本番に弾みをつけた。最高の形で開幕を迎えたのは、ホーバスHCのピーキングがはまったからだという。