前座の「ホームランダービー」に食われた? 米オールスター視聴率低迷のウラ
米国では視聴者のオールスターゲーム離れが顕著で、日本時間7月20日に行われた今年の米国における視聴者数は史上最低の751万人だった。前年より9.7%も少ない数字である。これはメジャーリーグの凋落を物語るものなのか?
答えはノーだ。4大プロスポーツのオールスターゲームと比較すると、NFLのオールスターゲームである「プロボウル」の今年の視聴者は669万人、NBAの今年のオールスターゲームの視聴者数は628万人、アイスホッケーのNHLのオールスターゲームの視聴者数は115万人で、視聴者数ではMLBの751万人がトップなのだ。
こうした事実は「オールスターゲーム」という興行形態自体がファンから支持されなくなったことを物語っている。
■かつては「国民的なイベント」
以前はそうではなかった。4大スポーツで最初にオールスターをやり出したのはMLBで、1933年に第1回が開催された。普段はまったく交流がないナ・リーグとア・リーグのスター選手が一堂に会して真剣勝負で戦う「オールスターゲーム」はファンの幅広い支持を集めて国民的なイベントになり、1980年代までは20%台の高視聴率をマークした。