恩師が語る西武・隅田知一郎の不屈メンタル 自身12連敗中の2021年ドラ1が1年ぶり白星
長い長いトンネルを抜けた。
西武・隅田知一郎(23)が19日のソフトバンク戦に先発し、プロ通算2勝目となる今季初勝利を挙げた。この日は6回を投げ、毎回走者を出しながらも1失点。粘りの投球で勝利を手繰り寄せた。
「やっと勝つことができて嬉しいです。どうにかしたいとずっと思っていた。初勝利くらい嬉しいです」(隅田)
2021年ドラフトで4球団競合の末、西日本工大から西武に1位入団。先発ローテ入りすると、初登板のオリックス戦で7回1安打無失点の鮮烈デビューで初勝利を飾った。しかし、それからが長かった。以降、15試合に登板(13先発)し、防御率3.75をマークしながら負け続け、1勝10敗でシーズンを終えた。
この日までなんと12連敗。1年ぶりにやっと白星を掴んだが、これほどお預けを食らっていたのは、打線の援護に恵まれなかったことにも原因がある。今日に至るまでに腐っていてもおかしくなかったはずだ。
「その心配はまったくなかった。私が人間性に太鼓判を押します」と、母校の長崎・波佐見高野球部の得永健監督がこう話す。