女子やり投げ北口榛花、男子走り幅跳び橋岡優輝…日本陸上トラック&フィールドはなぜ急成長した
DAのプログラムは語学研修、リーダシップ教育、メディア対応、法的問題、金融教育など多岐にわたり、栄養や心理面のサポートもある。北口の日大時代の監督だった小山裕三氏(佐野日大短大学長)は、「DAの一番のメリットは海外遠征です」と言う。
「北口が高校・大学時代に数多く海外に行くことができたのはこの制度のおかげです。現地では不安もあるが、スタッフがサポートしてくれる。豊富な海外遠征の延長にチェコの指導者(セケラック氏)との出会いがあり、チェコ留学につながった。私が日大の監督時代は橋岡を指導していた元日本記録保持者の森長正樹コーチに『海外に行かせろ、行かせろ』と言ってました。橋岡は昨年から短距離のサニブラウンや世界のトップ選手が所属するフロリダの名門チームで指導を受け、助走を改善しました」
■「負けることも多い」海外での経験は大きい
小山氏が続ける。
「北口に話を戻せば、大会で優勝を争う選手たちは海外試合で何度も戦う顔見知りです。敵というより、ライバルであり友でもある。負けても勝者を称賛する関係。そんな試合環境ができたことも好成績につながったことは間違いない」