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鈴村裕輔野球文化学会会長・名城大准教授

1976年、東京都出身。法政大学博士(学術)。名城大学外国学部准教授。主な専門は政治史、比較思想。野球史研究家として日米の野球の研究にも従事しており、主著に「MLBが付けた日本人選手の値段」(講談社)がある。スポーツを取り巻く様々な出来事を社会、文化、政治などの多角的な視点から分析している。アメリカ野球学会会員。

大谷と話したい選手たちが示す「球宴の価値」…意見交換や助言、研鑽の場としてメリット大

公開日: 更新日:

 オールスター戦に10回出場したイチローは、他球団の選手が打撃などについて質問すると快く答えていた。2002年にカーブの打ち方を尋ねたマニー・ラミレス(レッドソックス)に助言したところ、オールスター戦後にラミレスの打撃が向上して首位打者になっているし、アレックス・ロドリゲス(ヤンキース)に試合前の調整方法を聞かれ、一緒に体を動かしたのは06年のオールスター戦だった。

 いずれも、球史に名を刻む打者だけに、その研究熱心さが際立っていた。

 今回のオールスター戦では、エリー・デラクルーズ(レッズ)やクリスチャン・イエリッチ(ブルワーズ)が、大谷翔平ドジャース)と話すことを楽しみにしていると発言している。

 それぞれの打撃論を交わしたり、問題点の克服のために意見を求めたりするのであれば、オールスター戦の持つ価値は依然として大きいのである。

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