著者のコラム一覧
友成那智スポーツライター

 1956年青森県生まれ。上智大卒。集英社入社後、今はなきPLAYBOY日本版のスポーツ担当として、日本で活躍する元大リーガーらと交流、米国での現地取材も頻繁に行いアメリカ野球やスポーツビジネスへの造詣を深める。集英社退社後は、各媒体に大リーグ関連の記事を寄稿。04年から毎年執筆している「完全メジャーリーグ選手名鑑」は日本人大リーガーにも愛読者が多い。

トレードデッドラインの負け組は日本人所属の2球団…「最大の敗者」「最後の悪あがき」と散々な言われよう

公開日: 更新日:

 今年も7月30日の移籍期限を前に、ポストシーズン進出をもくろむ上位球団が、白旗を揚げた下位球団から実績のあるベテラン・中堅を獲得。その見返りにマイナーの有望株を差し出すトレードが次々に成立した。例年より成立したトレードの件数が多かったものの、エースや主砲が動かず、金満球団が狙っていたホワイトソックスのクロシェとタイガースのスカバルの両左腕エースは商談がまとまらなかった。

 このような現象が起きたのは、例年に比べて即戦力の獲得に動く「買い手球団」が大幅に増えて、売り手市場となり、大物を放出する見返りに過大な要求を突き付けてくるようになったからだ。

「売り手」の立場が俄然強くなったことを示す顕著な例が、アストロズがブルージェイズから先発4番手の菊池雄星を獲得し、その見返りに今年メジャーデビューしたホープ2人にマイナーの有望内野手1人を付けて放出したトレードだ。昨年までならこれだけの見返りを用意すればエース級を獲得できたが、今年は先発4番手でも、それだけの代価が必要になったのだ。菊池は3年契約の最終年で、今オフにFAになるため、今回の移籍は10月までのレンタル移籍である。米メディアは過剰な見返りを差し出したアストロズのブラウンGMを今回の7月末トレードの「最大の敗者」とこき下ろしている。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動