著者のコラム一覧
友成那智スポーツライター

 1956年青森県生まれ。上智大卒。集英社入社後、今はなきPLAYBOY日本版のスポーツ担当として、日本で活躍する元大リーガーらと交流、米国での現地取材も頻繁に行いアメリカ野球やスポーツビジネスへの造詣を深める。集英社退社後は、各媒体に大リーグ関連の記事を寄稿。04年から毎年執筆している「完全メジャーリーグ選手名鑑」は日本人大リーガーにも愛読者が多い。

トレードデッドラインの負け組は日本人所属の2球団…「最大の敗者」「最後の悪あがき」と散々な言われよう

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 もうひとり、酷評されたのがカブスのホイヤー編成本部長だ。同部長はシーズン後半に入っても負け越しが続いたため、7月23日に「ウチが7月末トレードで買い手になることはない」という言い回しで一度は白旗を揚げた。数日後、地元メディアに「カブスのオーナーサイドは、ホイヤー部長の能力を疑問視しており交代を検討中」という趣旨の去就に関する情報が出ると、前言を撤回。今年のナ・リーグのワイルドカード争いはいつになく低レベルのため、「打線が活性化すれば、ウチにもポストシーズン進出の可能性が十分ある」と言い出して買い手に回り、伸び悩んでいた主砲候補モレルをレイズに放出して、昨年31本塁打の長距離砲パレデスを獲得した。

 しかしメディアは同部長の迷走を間近で見ていたため、このトレードをクビ寸前の部長が仕掛けた最後の悪あがきとみている。部長が望みのないポストシーズン進出に意欲を見せるようになったことで一番迷惑しているのは、疲労がピークになるこの時期に中4日登板を強いられる今永昇太だ。酷使が故障につながらないといいのだが……。

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