110m障害・泉谷駿介、村竹ラシッド 両者ともメダルの可能性十分も、「勝とうと思ったら負ける」

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【パリ五輪】陸上110m障害

 泉谷駿介は昨年、初出場のダイヤモンドリーグ(DL)第6戦で優勝(13秒22)。日本人でDLのトラック競技を制するのは史上初の快挙だった。第10戦では世界選手権2連覇(当時)のグラント・ホロウェイと接戦を演じて2位。世界選手権でも、日本勢史上初の決勝に進出し、13秒19で5位入賞を果たした。

 泉谷の順大の後輩である村竹ラシッドも急成長している。昨年の日本学生対校選手権で泉谷の持つ日本記録に並ぶ13秒04で優勝。どちらの選手にもメダルの期待がかかるが、米国代表は選考会で優勝したホロウェイから3位のロバーツまで12秒台をマーク。日本選手の厚い壁となる。

 順大時代の泉谷を指導し、ラシッドもよく知る越川一紀氏(順大陸上部顧問)にメダル取りのポイントを聞いた。

「泉谷は今季、国内大会には出ず、世界を転戦するDLに参戦(3位、2位、7位)している経験は大きいが、7日のパリ大会で今季ベストの13秒16(向かい風0.6メートル)で3位に入ったが、翌週のモナコ大会は出遅れの焦りから転倒で途中棄権した。これでよかったと思う。前哨戦と五輪本番とはまったく違う。欲は焦りにつながり、体の動きに影響する。いつも泉谷に言っていることですが、『勝とうと思わず、負けないこと』が大事。57年ぶりに準決勝に進んだ東京五輪も欲が出て失敗しました」

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