有望株は契約金13億円超、“残りもの”は15万円…MLBドラフト指名選手「超絶格差」の内幕
MLBでは、ドラフトで上位指名された選手の契約金が高騰している。今年の最高額はレッズが全体2位指名したC・バーンズ投手と、ロッキーズが全体3位指名したC・コンドン外野手の925万ドル(約13億6000万円)で、これはドラフト史上最高額。今年1巡目指名された30選手の平均は504万ドル(約7億4000万円)、2巡目指名選手の平均は212万ドル(約3億1000万円)だった。
その一方で、1000~2500ドル(約15万~37万円)というタダ同然の契約金でプロ入りする者が毎年出る。今年は8人いて、大学4年修了時に指名された選手や、ケガで卒業が延びたため5年修了時に指名された選手たちだ。
大学生は通常、3年修了時に指名が行われるため、彼らは「残りもの」扱いされ下位で指名される。しかも最終学年で、もう指名されるチャンスがないため、彼らはすずめの涙ほどの契約金を受け入れるしかないのだ。
今年のドラフトで最もケチケチぶりが目立ったのはエンゼルスで、5年生選手を2人、4年生選手を1人、契約金1000ドルで入団させた。臆面もなく「1000ドル契約」に走ったのは、年俸総額の半分をケガのデパートと化した2人の超高給取り(トラウト、レンドン)に持っていかれるため、使える予算が乏しくなっているからだ。ナショナルズも同様のチーム事情を抱えていて、5年生1人、4年生1人と契約金2000ドルで契約。ブレーブスも5年生と4年生を1人ずつ契約金2500ドルで入団させたが、これは契約金の総額が規定額を超過しそうになったため、それを回避するのが狙いだった。