有望株は契約金13億円超、“残りもの”は15万円…MLBドラフト指名選手「超絶格差」の内幕
タダ同然の契約金でプロ入りした者の中には、屈辱をバネにメジャーで成功する者が少なくない。現役ではオールスター3回の実績があるカージナルスのマット・カーペンターが代表格だ。カーペンターは大学時代に一塁手だったが、3年時に送球で肘を壊し、トミー・ジョン手術を受けた。4年時は酒の飲み過ぎとジャンクフードの食べ過ぎで体重が108キロまで増えてプロ入りが絶望的になった。しかし、5年時に一念発起して体を絞り、打ちまくった。それを見たカージナルスが13巡目で指名。契約金1000ドルで入団させたところ、瞬く間に選球眼のいいパワーヒッターに成長。実質2年でメジャー入りしてチームの中心選手になった。
今季、エンゼルスでトラウトの代役として大活躍しているケビン・ピラーも「契約金1000ドル」で大化けした選手のひとりだ。ピラーはスカウトが視察に来ないNCAA2部の弱小校でプレーしていたため3年生までは見過ごされた。4年生になって初めてブルージェイズのスカウトの目に留まり、32巡目指名でプロ入りした。契約金が安過ぎてプロになってもスマホを買うカネがなく、母親にカネを送ってもらいアイフォーンを購入している。