「ロッパ日記代わり手当り次第」古川緑波著

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 戦前から戦後にかけて活躍した人気喜劇役者で文筆家でもあった著者が、生前につづったエッセーを編んだ作品集。

 惚れ込んでいる今井正監督の新作映画「夜の鼓」について辛口の感想を述べながらも、「きらいではない」と持ち上げ、最後には今井監督の作品に「無料でもいいから出たい」とラブコールを送る。またある日には、三遊亭小金馬の真打ち披露を見ようと出かけた東宝名人会で、林家三平の芸を「一番笑った」と激賞。もちろん小金馬の落語も、テレビで見るのとはかけ離れたうまさがあると語るなど、日々目にする映画・舞台・小説、そしてグルメまで「憎まれるのは百も承知のうえ」で手当たり次第に批評する。(河出書房新社 1800円+税)


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