「世界で一番美しい天井装飾」中島智章監修

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 15世紀後半にバチカン宮殿内部に建立されたシスティーナ礼拝堂といえば、巨匠ミケランジェロが描いた天井画がすぐに思い浮かぶ。では、同じようにその名が世界中に知れ渡るロンドンのウェストミンスター聖堂やパリのノートルダム大聖堂などの有名建築物の天井がどうなっているのか、現地を訪ねたことがある方でもすぐに思い出すのは難しいのではなかろうか。

 美しい天井装飾を世界中から選りすぐって紹介する本書で見てみると、ウェストミンスター聖堂もノートルダム大聖堂もその名声に勝るとも劣らぬほどの優美で荘厳な天井をしている。本書では、2世紀前半のローマ「パンテオン」から2007年竣工のアラブ首長国連邦アブダビ「シェイク・ザイード・モスク」まで79の建築物を紹介。

 バチカン宮殿には、他にも「署名の間」などルネサンスを代表する画家ラファエロが弟子と手掛けた天井画がある広間が4つもある。〈13ページにつづく〉

 バロック期のイタリアを代表する画家ピエトロ・ダ・コルトーナがローマ教皇ウルバヌス8世によって建設が命じられた「パラッツォ・バルベリーニ」の大広間の天井に描いたフレスコ画「神の摂理」に至っては、柱の装飾の彫刻に見える部分まで絵画で表現され、その技量に感嘆する。

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