【戦後70年を問う】「戦争の記憶」は世代によって変わる。いま問われるのは戦後70年を語る多種多様な「目」と「声」の記憶だ。

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「政の言葉から読み解く戦後70年」宇治敏彦著

 中日新聞・東京新聞で政治経済畑を長年歩んだ元記者が回顧談をまじえて語る戦後日本政治史。自身も同行取材した72年の田中訪中で見た周恩来中国首相の素顔など興味深いエピソードがぎっしり。83年の中曽根・レーガン会談で大騒ぎとなった「不沈空母」発言は、もとは中曽根氏が日本列島を「大きな航空母艦」になぞらえたのを同時通訳者がとっさに“unsinkable aircraft carrier”と意訳したのが真相だったという。

 読みながら自身の生涯を思わずふりかえる中高年読者も多いだろう。(新評論 2800円+税)



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