こんな人が私の診療室を訪れたら、迷わず認知療法を
それ以来、総理は「弱いものを応援する」という気持ちで闘ってきた、というのだから仰天だ。ではなぜ、女性や若者など社会的弱者の声を代弁している辻元清美議員に野次を飛ばしたりするのか。それは「安倍さんにとって辻元議員というのは、いわゆる“ケミストリー(相性)”の合わない議員の一人」だからだそうだ。そうか、フェイスブックで「論外」と切り捨てられたことのある私ともケミストリーが合わないんだな。
それにしても、自分たちが弱者であり少数派であると考え、自分こそが“巨悪”みたいなものと闘っていると思っているなら、それはあまりに自己認識や情報の受け取り方がゆがんでいるとは言えないだろうか。万が一、こういう人が診察室を訪れたら、私は迷わず認知療法へと導入する。あ、こんなこと言うと、また「心の病だとレッテル貼られた!」と怒られちゃうかな。(PHP研究所 925円+税)