「共働き夫婦 最強の教科書」内藤眞弓著

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 共働き夫婦の人生設計で多いのは「子どもができたら、妻が一時的に仕事を辞め、小学生になったらパートで復職する」というもの。しかし、それがかなったのは一昔前まで。今は親世代と同じような働き方や「男は仕事、女は家庭」が無理な時代だという。

 たとえば賃金。男性の賃金は横ばいで1999年のサラリーマン男性の平均年収は567万円だったが、20年後の2019年は540万円に減少。女性はわずかだが16万円上昇しているものの、手取りを見ると70年代の8割から7割弱にまで落ちている。一方、住宅価格は上がり続け、預貯金だけで資産形成は難しい。もはや「扶養の範囲で働く」ではジリ貧に。今は共働きがデフォルトの時代なのだ。

 本書は人気ファイナンシャルプランナーによる共働きをうまく生かせる具体策をつづった指南書。家計管理で今すぐにできる5つのことや、「意外に知らない子育てサポート」など、職場や家庭、人間関係で起こりがちなお悩みに対して公的支援や、解決事例を紹介。また死別や離婚といったリスクヘッジのためにも、夫婦が共に収入源と家事能力をつけよう、と著者は勧める。人生100年時代を笑顔で支え合うヒントが満載だ。

(東洋経済新報社 1650円)

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